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【過去記事】
1過去の過ちを思い出した

2優しさの塊のようなひと

3都合よく流れてよかった、なんて
4いちおう、付き合っていた人について
5本命の女がいる予感
6自尊心を満たすためだけに
7胸騒ぎ、女の勘が当たる日
8左手の薬指
9『あいみ』って誰?
10すべてが明らかになる時
11衝撃的すぎて壮大なネタかと
12さびしいはなしや
13決着をつけよう
14これ以上惨めにしないで
15追い詰められてハイになる
16ふたりの全てをなかったことに
17彼は良心を痛めたようだ
18お前がなんで感情的になるねん
19ドン引き、パニック、ひとり遊び
20最後のおやすみ
21晃司さんとさようなら
22優男さんとさよならしなきゃ
23さよならを拒否される
24強引に会おうとしないで
25結局会って話をすることに
26張りつめてたものが折れそうで
27崩壊、の、はじまり
28付き合ってもいない男の部屋へ
29号泣
30汚い女



優男さんの部屋の居心地はとってもよかった。


白とベージュに統一されていて夜でも明るく、ちょっとまぶしいくらい。時計もなく、カーテンを閉めると朝なのか夜なのかわからず、外界から切り離された空間みたいやった。


時々、波が襲ってきて狂ったように泣いた。


それでも晃司さんとのことは、ぜったいに言わなかった。優男さんは何度か、軽くは聞いてきたけど、深入りするようなことはなかった。


唯一、優男さんがわたしにしつこく言ってきたのは食べること。いろんな種類のプリンを買ってきては声をかけてきた。


うっとおしかった。


でも、そのお陰でひとくち、ふたくち、食べられるようになった。週末には一食だけやけど、お弁当を平らげられるようになった。


週末、土曜日、互いの休日。心地よかったので、ずっと部屋にいさせてもらった。時間感覚はなかった。ほとんどずっとベッドの上にいて、時々泣いて、眠って、甘えて……。


日曜日、どこか自然あふれたところに出かけたいとつぶやいた。海ではなく山がいいって。優男さんは車を走らせ、その希望通りのところに連れていってくれた。


時々、心の痛みに襲われてその都度狂ったように泣いた。そういった波が来るのはふとした時、意図せずやったけど、その間隔が長くなっていることは実感してた。


たった一週間……晃司さんとのことを、もっともっと前のことのように感じてた。


わたし、優男さんとの時間に、確かに癒やされてた。



▽次の日記
32みじめな気持ち、再び