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「なんもしてへんやん」
「何なんせっかく遠いとこまで観光に来てしかも朝イチで何でこんな目に遭わされるん」
「あー腹たつ」
「何なん!!!」


しんと澄んだ片田舎の山中、わたしの声だけが岩場に上手いこと反射して響きわたってた。


(頭に血が上った時って、怒る自分が別物で、それを冷静に俯瞰してるもうひとりの自分がいるような感覚に陥るんやけどそれはわたしだけ?そこんところで、関西弁で怒ると「言う」が完璧に「ゆー」という発音になるねんなぁなんて考えてたことを今思い出した)


おばはん一切こっち見やへん。でもひとり、気まずそうにかたまってた。


周りも一切口を出さず、静かにしてた。誰か何か反応すりゃいいのに。暖簾に腕押しのようやった。


わたしのこと誰も助けてくれへんかったし……所詮、人なんてそんなもんなんか。








でもこのことが、結果的に、この日の旅にはうまく効いたと思う。


この出来事の後、この観光地からいよいよ思い出の地へと向かうバスの中で考えた。


例えば過去のパワハラとか、思い出の彼との出来事とか……あの時の自分には、ただ耐えるしか頭がなかった。そして多分わたしがそんなやったから、精神も病んでしまった。


理不尽な目に遭ってなぜ自分が我慢しないといけないのか。


加えて、被害を受けたぶん、そのマイナス分を当事者にぶつけて何が悪いの?とも思うようになった。理不尽な目に遭ったことで受けた心理的ダメージは晴らさなきゃ。


もう過去の自分とは違う。


6年の時の大きさを実感した。




余談。


ひどい人、クレームババアって全国各地、いたるところにおるもんやね。おばはんこれに懲りて、わたし以外のひとへの理不尽な嫌味を控えてくれると良いんやけど。


でも……


きっと、関西人のイメージ悪くしてしまったやろうとも思う。うまくやり返したり、涼しく受け流したりするのがお洒落な大人なんやろうけど、わたしはまだまだ至らん。


てか周り、わたしが言われてる時に誰か助けろや。


第三者としてもしこういう場面に遭遇したらわたしは絶対かばってやる。


いろいろまだまだ精進せねば。