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【過去記事】
1過去の過ちを思い出した

2優しさの塊のようなひと

3都合よく流れてよかった、なんて
4いちおう、付き合っていた人について
5本命の女がいる予感
6自尊心を満たすためだけに
7胸騒ぎ、女の勘が当たる日
8左手の薬指
9『あいみ』って誰?
10すべてが明らかになる時
11衝撃的すぎて壮大なネタかと
12さびしいはなしや
13決着をつけよう
14これ以上惨めにしないで
15追い詰められてハイになる
16ふたりの全てをなかったことに
17彼は良心を痛めたようだ
18お前がなんで感情的になるねん
19ドン引き、パニック、ひとり遊び
20最後のおやすみ
21晃司さんとさようなら
22優男さんとさよならしなきゃ
23さよならを拒否される
24強引に会おうとしないで
25結局会って話をすることに
26張りつめてたものが折れそうで
27崩壊、の、はじまり
28付き合ってもいない男の部屋へ
29号泣
30汚い女
31晃司さんとのことから一週間後にはもう
32みじめな気持ち、再び
33どこまでも不純




駆け足で書く。


優男さんはわたしの希望通り、海が見える公園に連れて行ってくれた。元気がなかったりした時、よくひとりでぼうっとしに行ってたところやねんて。


わたしはその場所で、ひとりになりたかった。


優男さんはマイペースに歩くわたしの前を歩いてみたり、後ろを歩いてみたり。テトラポットに座るわたしの横で同じように体育座りをしてみたり、わたしの横顔を見てふふっと笑ってみたり。


無口にむすっとしていたら察してくれたようで、ひとりにしてくれた。


とは言え、遠くのテトラポット、わたしが座っているところの視界に入るそこで佇む優男さん……身長180センチ後半、その存在感が、わたしの煩わしさを助長するようやった。







満足行くまでぼうっとしたその帰り道は、優男さんの実家付近やった。ご両親と弟さんが住んではるそう。そんな話をした直後、優男さんのスマホが鳴った。見てと言われたので見たら、それは優男さんの母親からのものやった。


優男「普段こんなことないのに……何やろう。かけていい?」
葉月「うん」


車をわきにとめ、優男さんは母親に電話した。


優男「……えっ?今、家の近くやで……うそ。隣の子は、えーっと……今?!えーとえーと、聞いてみる!!!」
葉月「もしかして……」
優男「せやねん、家族が向かいから通りすぎたらしくて……僕ら見られてて」
葉月「うそやん」
優男「家族には婚活パーティーに行って、そこで仲良くなった子がおるって話はしてて……」
葉月「わたしのこと?」
優男「うん、それで、よかったら家に寄って行けへんか、ゆうて……よかったらどう?」




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35優男さんのご両親