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【過去記事】
1過去の過ちを思い出した

2優しさの塊のようなひと

3都合よく流れてよかった、なんて
4いちおう、付き合っていた人について
5本命の女がいる予感
6自尊心を満たすためだけに
7胸騒ぎ、女の勘が当たる日
8左手の薬指
9『あいみ』って誰?
10すべてが明らかになる時
11衝撃的すぎて壮大なネタかと
12さびしいはなしや
13決着をつけよう
14これ以上惨めにしないで
15追い詰められてハイになる




沈黙はまだまだ続きそうやった。


わたしはだんだん、面倒になってしまってった。


重い空気を発すな、悪いことしたのはあなたでしょう、なんでわたしが不快な思いをせんとあかんのよ、って。


とりあえずすべきことを片付けようと、わたしはスマホを取り出し、晃司さん関連の画像を片っ端から消してった。メールも、LINEも。さいごに、晃司さんの連絡先を表示させ、本人に見せた。


葉月「画像、メール、消したから。連絡先を消したら終わり。晃司さんもはやく、全部消して」
晃司「………わかった」


驚いたような顔をして、それから、晃司さんもスマホを開いて、データを消しにかかったようやった。


晃司「LINEも……」


声がかすれてて、聞き取るのもやっとやった。LINEも?LINEが何?


意味がわからなかったのでとりあえず言った。


葉月「もう消したよ、とりあえず全部、なかったことにしよう」







言葉にしてはじめて認識した。わたし、晃司さんとのこと全部をなかったことにしたかった。




▽次の日記
17彼は良心を痛めたようだ