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【過去記事】
1過去の過ちを思い出した

2優しさの塊のようなひと

3都合よく流れてよかった、なんて
4いちおう、付き合っていた人について
5本命の女がいる予感
6自尊心を満たすためだけに





晃司さんが海外出張から帰ってくる予定の日。翌日に会おうという話になってたんや。


でも、その数日前に連絡があった。『出張が一週間延びた、来週会おう』って。


それまではそんなことなかったから……尻尾を掴めるかもしれない、そう思った。


晃司さんがしょっちゅう海外へ行くもんで、怪しんだわたしは時々、社用携帯から電話をかけてた。(わたしの尻尾は掴まれないから)(陰湿)。決まって電源オフのアナウンスがあったので、海外へ行ってるってことは確かやった。


出張が一週間延びたはずの週は……コール音がなった。なんや、帰国してるんやん。







約束の日、少し遅れるとの連絡があった。こんなことも初めてやった。


わたしは本屋さんで時間を潰した。心は変に落ち着いていた。


ようやく待ち合わせ場所に現れた晃司さん、顔はぱんぱんに浮腫んでいて、明らかに二日酔いやった。


晃司「仕事でいい成績で……インドネシアでさ、営業チーム自体が、だから、先輩たちに飲まされて……」


妙に詳しい、でも、よくわからん説明をしたから、なんか嘘付いてるんやろうなって思った。


それからなぜかこの日……晃司さんに会った最初から、晃司さんの左手薬指が気になった。あるべきものがそこにないって違和感を覚えて。


何を考えてるんやろう気味が悪い!って我ながら思ったで、いよいよ悪い妄想に拍車がかかったんかって。そうして自分の気を逸らそうとするんやけど……


どうしても、晃司さんの左手薬指に意識がいって仕方がなかった。



▽次の日記
8左手の薬指