【過去記事】
1 相談所で出会った大手ハウスメーカー勤務の人
2 初めてのメールは好印象、でもグサッときた
3 結婚相談所で活動して意外やったこと
4 この人に絶対選ばれてやる、って火がついた
5 悶々とした気持ちを払拭すべく思いつく限りのことをして向上に努めたったった!
6 初面接前日になっても連絡が来ない
7 『僕は個性的な人間です』、ええ大人が主張すんな
8 好みの見た目に気持ち急変(単純)
9 出会いは相談所、初対面から和気あいあい
10 大人の包容力……(ちゃう、イジラレてただけ)
11 初対面やけど素でいられる人やった
12 佐々木さんの案内でカフェへ
13 おしゃべりな佐々木さんにマシンガントークはひっこんだ
14 一方的に話しまくる佐々木さんに閉口、それにそんな趣味があるなんて……
15 婚活史上二度目、アイドルオタクに遭遇
16 中年のおっさんが何ゆうとんねんきっしょ
17 謎の怒りのマシンガントーク


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私がひととおり話終えてちょっとスッキリした時、やっと気づいた。それまで饒舌だった時の佐々木さんと私との会話量は逆転。佐々木さんはほぼ、相づちをしている状態やった。


佐々木さんの表情は読めなかったけど、そんな嫌な顔はしてなかったように思う。でも、良い顔もしてなかった。ただ、『話を聞いてる』顔。さっすがハウスメーカーの営業で年収800万、だてに稼いでないね!!(私もそれくらい稼げるようになりたい)(多分一生……無理……)(こう考えると、佐々木さんすごいって思う)(そこは、ね)


『落ち着こう』、やっとそう思った。こんまんまじゃ私、ただのこじらせOLやって。しかも相手は7歳くらいも年上の人やし、まぁそうでなくても無礼なことしてる……。


私は、お皿にちょびっとだけ残ってかぴかぴになったカレーを口に運んだ。(かぴかぴになったカレー、なに気に好き)


佐々木「面白いですね〜」


カレーをもごもごしてる私に向かって、佐々木さんは言った。もちろん、私は何も言えない。


佐々木「いやぁ〜実に面白い。実に、面白い」


どこかで聞いたセリフのようなものを繰り替えして、佐々木さんは言った。


佐々木「こうやって真面目に、深い話を初対面でできるのは稀ですよ」


それが本心なのかどうかはわからなかったけど、不快な顔はしておらず、むしろほんとに楽しそうに見えたので、もごもごしながらも少し、ほっとした。


同時に反省もした。主張はほどほどにせねばと。