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【過去記事】
1 まさかのこんな場所でも、出会いはあったねん! 
2 おじいさんたちの趣味:若人の出会いの仲介役?!
3 見知らぬ番号からの着信から始まった
4 『青年』を紹介される
5 占い師さんに男を紹介してもらう日
6 初対面、ハナから憂鬱……
7 幼い頃からブスと言われて育ってきたから
8 相手と、仲人さん(?)と、サイゼリアで
9 パパッとさばいて帰りたい時に限って何かごちゃごちゃする
10 ごめんなさいの意思表示は早めの方がいいかなって思ってん





繊維の後を追って、私もドリンクバーへと向かった。


ひとことふたこと、言葉を交わしたのは覚えてる。でも、何を話したかは何も覚えてない。ただ、繊維は何を考え、感じているのか全然よめない、文字通りの『無』表情やった。し、おじいさんがドリンクを取りに行ってる間は、なんか気まずかったので、私はお手洗いに立った。







席についてからは、おじいさんが中心になり、互いの基本的なことについて話した。出身地、年齢、職業、学歴、家族構成……。話したのはあくまでもさわりだけやけど、なんか、いかにも『お見合い』『紹介』って感じがして新鮮やった。


繊維はハンバーグ、私はフォッカチオを食べながら。


ちなみに繊維の情報は、『大阪のミナミ出身』『30歳』『大卒』『大学卒業からずっと同じ会社で働いている』『会社は新大阪にある』『堅実な会社』『繊維関係』しか覚えてないよ。







爺「さっ、そろそろお互いのことわかったと思うし、出ましょうか」


基本的なことを話し終えると、おじいさんはさっと切り出した。正直、予想してたよりも早かったので驚いたけど、なんとなく、これ以上いっしょにいても中だるみしそうな感じもしたので、とても有り難かった。


おじいさんはレシートを持ってレジに向かった。急な流れに戸惑って完全に出遅れた私は席に残され、お会計を終えた頃に合流。ちなみに、お会計は繊維が全額負担。事前に打ち合わせて決めてたんやって。