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【過去記事】1 まさかのこんな場所でも、出会いはあったねん!
2 おじいさんたちの趣味:若人の出会いの仲介役?!
3 見知らぬ番号からの着信から始まった
4 『青年』を紹介される
5 占い師さんに男を紹介してもらう日
6 初対面、ハナから憂鬱……
7 幼い頃からブスと言われて育ってきたから
ふたりの後ろを歩いて行く。と言っても先頭はおじいさん。
周りには私たち3人は、どんな風に見えてるのだろう。店外で見たおじいさんはもっと老いて見えた。
お店をいくつかまわったものの、おじいさんマインドにヒットするところはなかったようで、北新地の駅前ビルの地下1~2階をぐるぐるしてた。ハナから決めとくもんちゃうんとも思ったけど、おじいさんやもんね。
爺「ここはどうかな」
ようやくヒットしたところ。そこはサイゼリアやった。
爺「いやでも、初対面の男女で、ファミリーレストランはダメか……」
おじいさんは独り言のようにつぶやいた。
葉月「私はぜんぜん問題ないですよ」
爺「いや、あかんわ……いい?」
葉月「行きましょ行きましょ」
爺「いい?」
繊維「僕も……はい」
結局、サイゼリアに入ることになった。
ここのお店の扉は自動ではなく、自分で開閉するタイプ。しかもちょっと重そうやったんで、私がいちばんに扉を開け、次におじいさん、最後に繊維の順で入った。
お節介で紹介してくれてるとは言えおじいさんやぞ、繊維もっと気ぃ遣えやってむかついた。もちろん繊維とはこの時点で、先がないことはわかってた。やから、できるだけ早く切り上げられるよう頑張ろうって思った。
同時に、私の中で老人は自分に害がない限り、いたわらんとあかん存在。やし、おじいさんにはなるべく、いい思いでいてもらえるようにとも思った。