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【過去記事】
1 まさかのこんな場所でも、出会いはあったねん!
2 おじいさんたちの趣味:若人の出会いの仲介役?!






それからしばらく経ったある日のこと。


仕事を終えて携帯を見ると、見慣れぬ番号からの着信があった。心当たりはなかったし、だれだか皆目見当もつかなかったが、とりあえず電話に出てみた。


「藤田葉月さんの携帯電話でお間違いないでしょうか」


聞きなれぬおじいさんの声だった……が、すぐにピンと来た。


葉「北新地の占いの~!お久しぶりです~!!」


特技と言えるのかわからないけれど。ほんの少ししか接点のなかった人、くそ久しぶりに会う人、なぜだかすぐに思い出せるの。顔を覚えるのは苦手やけれども、声とか雰囲気でなんとな〜くわかる。


葉「元気にされてました~?」


占いのことは関係なく、私はこのおじいさんを『良い人』と思ってたので、仕事で疲れていたところに電話が来て単純に嬉しかった。


爺「それがね~、こないだ風邪をこじらせて一週間ほどお休みいただいてましてん」
葉「ほんまですか、もう大丈夫なんですか?」


おじいさんは体調不良と回復について一部始終話し終えたあと、本題を切り出した。


爺「忘れてましたわ、電話をした理由。その後、いかがですか?素敵な男性は現れましたか?」


ドキリとした。好奇心7割、期待感と不安感3割、といった感じ。紹介か、ほんまに紹介してくれるのんか。


葉「残念ながら、まだ」


実はこの頃、定期的に関係が続いている絶妙な人はいたので控えはしていたものの、婚活は続けていたので、ためらうことなくそう答えた。