当時、結婚相談所や結婚情報サービスの事前説明なんかと並行して、週に1〜2回は必ず占いに通ってた。将来のことが不安すぎて、占いに安心を求めてたねん。占い師さんと話して、性格や過去なんかを当てられた気になって、「信じれる!」って思って、甘い将来のことをちらつかされてその気になって、そうして「がんばろう!」みたいな。一種の安定剤のようになってた。


出費はかさんだ。私が行ってた占いの相場はおおよそ2〜3000円。痛い出費。今振り返るとアホやなぁとは思うけど、後悔はしてない。ああやって占いにでもはまってやんな、乗り越えられへんかったもん。


梅田エリア、北新地前の怪しい駅ビルには、手っ取り早く占ってもらえるお店がぽつぽつとある。その日も私は占いに行こうと、駅ビルをふらついてた。


そうしてたまたま入ったのが、小さなスペースにおじいさんがひとりでチーンと座ってるお店。年齢は60代後半くらいだろうか。かなりのおじいさんだった。


小さお店の前には手相の看板があった。私は手相占いって、それまでそんなにしたことがなかったから、興味がわいたねん。でも……


入ってしまってから後悔した。室内はまるで、昭和の下町のおうちにタイムスリップしたかのような雰囲気。毒々しいショッキングピンクのカーテン、紫色のよくわからん漢字がいっぱいかかれてある怪しげな壁掛け。異世界、コワイ、マチガエター!って思った。


爺『どーも、ここへ座んなさい』


おじいさんは親しげに言った。




 
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